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★第２７話★

■　禅問答第４弾　■

以下は、さんたさんの掲示板で、
見捨てられてしまった、かわいそうな禅問答です。



>室町時代の禅僧の一休さんに、こんな逸話があります。

>ある村に、曲がりくねった松がありました。
>みごとな曲がりくねりようです。
　
>一休さんが村人に言いました。
>「誰か、この松を真っ直ぐに見た者に、ご褒美をあげよう」

>それで、村人たちはあちこちから松を見ました。
>どこからどう見たら真っ直ぐに見えるのか、

>彼らはさんざんと苦労しました。
>でも、どう見ても真っ直ぐに見えません。

>そのうち一人が、つぶやきました。

＞「いやあ、この松、どう見ても曲がりくねっているなあ」
＞「それだ。おまえさんがいま、この松を真っ直ぐに見たのだ。
>おまえに褒美をやろう」

>一休さんがそう言いました。おそらく、この話はつくり話でしょう。
>数多い「一休噺」の一つだと思います。


●記憶違いかもしれませんが、
私の記憶では、これは村人の誰も答えられなかったとか？？。
でも、私の記憶違いのようですね。


●さて・・・・・・・・・
別に禅問答が好きなわけではありませんが、
以前にも、私は、言いました。
「禅問答に接したら、
　回答を探さずに、まず素直に「困れ」。とにかく、困っていろ。」

そして「自分が一体何に困っているのか？」の中へと入ってゆけば、
そこに出口があると言ったはずです。


●この問答、もしも、禅の世界なら、
「あー、なんて曲がった松なんだ」で、

いちおう、「曲りなりにも」・・・
ギリギリで正答といったところですが、
これだと、日常会話程度の「茶のみ禅問題」程度で
片付けられてしまったことでしょう。

ですから、一休も、これを「僧侶」にしたのではなく、
初歩的な、やさしい問題として、｛村人｝に投げかけたわけです。


●しかし、もしもこれが、相手が
　切磋琢磨しあっている僧侶だと、
　この問いではすみません。
　相手が僧侶なら、こうなります。


＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。



まっすぐに「見てみろ」、ではなく、

まっすぐに「してみろ」です。

●さて、皆さん、どうしますか？


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊



今回は、別に出題では、ありませんので、
考えたい人は、好きに考えましょう。

今回は、今ところ、私も「粋な答え」がないな。
正答でも、それがひねった面白いものでないと、
自分でも書きたくないし。

●ということで、今回は、
皆さんで、遊んでください。

　　　　粋な正答をお待ちします。


●言うまでもなく、つまんないのは、
正当な理由なく、ただ消します。

逆に、誤答でも「面白かったら」残します。

しかも、よっぽど、気がむかないと、
私の突っ込みや、見解や、解説もつけません。

　　　　　　　　　　　●

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

お先にどうぞ。


＞＞今後、（●●）←このモスマンみたいな印がほうざんのレスです。

＞＞何が「お先にどうぞ」だね？
＞＞将軍が、まだ幼い一休に「屏風の中の虎を捕らえてみよ」と
＞＞投げかけた問答が有名だが、
＞＞もしも一休が「将軍様が、お先にどうぞ」なんてつまらない事言ったら
＞＞逸話になるかいな？

＞＞もしもＯＳＨＯに同じこと問われて
＞＞「お先にどうぞ」で、済むわけないだろが。


＞＞少なくとも、禅書か、ギャグ本に載っても、
＞＞自分でも、恥ずかしくない答えを出そうね。

＞＞ということで、時間がきたら、これ削除。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」
>
曲がりくねった私には
出来ません
といって
泣く。

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「でも、松は曲げられるのなんか、望んでないですよ」

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

> ●さて、皆さん、どうしますか？

松の葉を一本抜いて、坊さんの目にでも刺しときますか。



>>●ジビさんのこの回答と「きみどりさん」のについてコメント。


>>この二人だけ、他の人たちがすっかり無視してしまったものを
>>拾い上げていますね。

>>きみどりさんは、「松のどの部分」と問うことで、
>>ジビさんは、それを「相手の目に突っ込むこと」で。

>>ある意味で、とっても惜しい回答でした。
>>それは正答とか誤答とかいうそういう次元ではなくて、
>>人がこうした質問をされたときに、
>>部品または全体を見落としやすいという事を示唆していますから。

>>曲がった松といわれれば、
>>人は、もう曲がった幹しか頭にないものです。

>>また中には、気づいていた人もいるかもしれませんが、
>>それを回答の手段として表現に変えることが出来なかった。

>>●だから、もしもこれを一休に問われたのが
>>「良寛和尚」だったら、
>>こんな答えになっていたのかも？しれませんね。


>>「坊さま。
>>　松の葉に免じて、
>>　どうか、あの松を許してやってはくれまいか？」


　　　　　　　　　　　　　　■

＞「お前、あの＜松＞をまっすぐにしてみろ」と来ます。

「ハイ、＜すぐ＞に。」

うわっ。問答ですね☆
と、いうわけで、さっきから、色んなタイプの曲った松の絵を描いて
色々考えてみましたが。。。


> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

真直ぐになる所まで、とにかく削ったり切り捨ててみようとする。
それでもダメなら、挿し木して新しく育て直してみる。
その時に、きちんと添え木をしてまっすぐになるようにしてみる。
（挿し木も、「あの松」のクローン（？）だから、「あの松」の内だという考えです。）
そして、「待っ（松）てて下さい」と、頼む。

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。
はじめのやつ、やめます。

まずひんまがった私をまっすぐにしてください
といって
泣く。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。


　「みんな〜写真取るよぅ。集まって。
　　　そのひん曲がった松の前でね。
　　　　そうそう、浜ちゃん、ちょっと右寄ってしゃがんでよ、
　　　　　あっ、松ちゃんは、まっすぐでいいよ。ハイ、ちーず」

ん？違うってか？

　え？あの松を（背筋）まっすぐにして、みるって事？？

>「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

真っ直ぐにしたら松を歪める事になる。既にあれが松のまっすぐだ。まっつぐ、ナンチテ。

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

えーーー、めんどくさーーーい

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」
>

「ふむふむ、それで・・・予算のほうは、いかほどですか？」

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

村人は、あんまり、困りに困って、
とうとう、曲がりくねった木になってしまいました。


それを見ていた通り掛かりの僧侶、

「うーん、ひねくれた問答だなぁー」


一休「なんでよ？？」

　　　　　　　・
僧侶「ほーら、気になってる。。」

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

松の間読者「松は老いてもびんびんに直立不動。元気この上無い様子。この前、逆に「男の聖典」を勧められました…。」
僧侶「…。どうしたら買えるのか、それ？（ぼそり）」


>>（●●）’’’’・・・・

＞＞誰がマツタケの話をしろと言った？　おい。

＞＞でも、松を見ないで、松の足元を見た・・・
＞＞「足元を見た」というシャレで、
＞＞削除は、しないよ。

＞＞まー、「老体の　松は老いても　子はびんびん」
＞＞とかで、手短に歌をよんで、やめときゃ、
＞＞座蒲団一枚はもらえたのに。

＞＞今度は、ちゃんと自分の足元見て、答えようね。

（●●）

ほとんど、全部ダメです。
シャルマ＆アキラのコンビは壊滅的。

ただ唯一、「もここ」さんのは、悪くない。
「着眼点」はね。
でも、ひねりがない。
もうちょっとドラマが欲しい。

でも、別にもここさんのにこだわらず、
皆さんは自由にやってください。

ひとつのパターンにすぎないので、
他人のものに囚われて、そこから手堅く正答を探そうとすると、
自分の中からだけ出てくるものを見つけられなくなる。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

「その前に、なぜあの松が見事に曲がっているのかをお教えください。
　そしたらば、なんとかまっすぐにしてみせましょう」

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

このままで　まっすぐと思われますが
師は　どの部分をまっすぐにしてみろとおおせでしょうか。

こういうの、どうでしょうか？

＊＊＊＊＊

僧A「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

僧B「おぬし、この私に師をただの経典にしてしまえというのか？
　　　もしや気でもちがったか？」

僧A「．．．いや、たった今、経典をおとしてしまったものでな。」

僧B「ぬぬ、、、先を越されたか！」

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」


あんたがあれ（松）をどう見とるのか知らんがね、

あんたのあれ（松）を、どうにかする気はないのよ。


＞＞(●●)

＞＞満点小僧です。

＞＞いつもながら、全く笑いもひねらないで、まっすぐな答えで、
＞＞それでいて、なんか「さわやか」に感じるのはどうしてだろう。

＞＞たぶん、他の人とは、桁違いに、真剣に取り組んでいるのだろうと思う。
＞＞それが、東琴さんのは、前もそうだけど、いつも、伝わってくる。

＞＞世の中には、気持ち悪いまっすぐさとか、
＞＞なんか、カッコ悪いまっすぐさというものがあるけど、
＞＞この人の言葉は、いつも「ミント」とかそれこそ「松葉」みたいな
＞＞香りがする。

＞＞文章って、おもしろいね。
＞＞たぶん、全く同じことを他の人が言ったら、
＞＞イヤミに聞えてしまう答えなのかもしれないね。

＞＞東琴さんは、私が見た中でも、
＞＞「純粋に子供のまま、大人になった人」って感じ。

＞＞うーん、だから、以下の解説は、蛇足で、いらなかったね。
＞＞上の２行で、もう全部を語っているから。


---------------------------------------------------------

どうだ、俺は悟った。お前も悟っているなら、俺の悟り（＝松）を突き崩して（＝まっすぐにして）みろ。

という問いに見えたので、

あんたが騒ぎ立ててる、「あんたの」悟り、とやらには興味はないよ。そもそもあんたの悟り（あんたの見てる松）に手を加えるのが、悟りかね？

と返してみました。


＞＞「芸」がないけど、正答です。

＞＞でも、そっか、わかった。

＞＞芸のないのが、そのまま、
＞＞私が東琴さんに感じる「独特の芸風」なんだ。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「偉そうな事をいうの〜。じゃが、あの松、ワシには十分まっすぐなのじゃ。。。一休さん、おまいさんには曲がってるのか。なら、おまいさん自身がやるしかなかろうて。ほっほっほっほっほー」


＞＞（●●）
>>わるくはない。
＞＞しかも、この「おまいさん」という言葉がなんかいいね。
＞＞もうちょっと要点だけを縮めるとよかったね。

一休：お前、あの松をまっすぐにしてみろ。

僧侶は一休を絞め殺し、松の木の下に埋めた。
やがて土に還った一休は、松の木の根っこに吸収されて、
ぐんぐん真っ直ぐに、幹の道管を昇って行った。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。


「一休さん、あれは松じゃなくて曲がった杉の木よ？」

はじめまして。
初めて投稿させていていただきます。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

はぁ...。
ところでその新種の名称は何といたしましょう？

或いは...

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

「まっすぐに育った松の木を、『まっすぐ』にねじ曲げるなんて、
　かわいそうですよ！」

一度に書き込まず、すみません。

（●●）

こういう事言うの、よくないんだけど、
ちらほら、正答っぽいの出てます。

でも、他人のは気にしないで、
自分でもアホみたいと思っても書きましょう。

前回（雑話２０からの一連のもの）は、
最初から、説教こく前提があって、
それで削除したけど、
今回のは、本人が消してといっても、全部残したり
しようかな、なんて考えている（未定ですが）

今回のは、ほんと、かなり全く気楽にやってます。
だって、私自身が、自分で、真面目に答えを、考えてないもんね。
私によって用意された答えはないので、
とにかく、自由にやってください。

なんつーか、たまに、
逆に私が皆さんに笑わせてもらいたいというのが本音。

●で、問い自体を今回は、とっても気楽に放ったせいか、
今回の、けっこう、笑えるのがある。
でも、もっと笑いが欲しいというのが本音。
でも、無理して、お笑いに走ることもないですよ。


●それと、あきらかに前回の問答のときに、
ちゃんと、コツをつかんだ人もいるみたいです。
前回やったの、無駄じゃなかったかも。

ん。
みなさんが、気楽に楽しんでいる様子が、
今回は嬉しいです。


●前回の問答大会を知らない人は、
↓の雑話「２０」「２１」「２２」参照。（今更という感じもしますが）

http://www.mumyouan.com/m/mu-i.html

　　　　　　　　　　　　　●

>
> > ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。
>

「そうですか、そんなに曲がって見えますか、、、じゃ、ちょっと待っていただけますか、すぐ済みます、ええ、こちらへでもお掛け下さい。では眼鏡のほうを・・・」

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

「はい、できました。
　あ゛〜〜〜〜っ！！
　どうしたんですかっ一休さん！？そんなにゆがんでしまってっっ！！！
　って、ぎぃやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ！！！！！
　なにもかもが元の姿とは似ても似つかないかたちにぃ〜〜っ！！(;ﾟДﾟ)」



>>(●●)

＞＞売れないお笑いタレントみたいに、
>>そこまで、無理なテンションあげなくてもいいよったら。

＞＞これだったら、言わんとすることをずばっと言いたければ、

>>「曲げるなキケン」でよかよ。


>>っ、洗剤の場合は、
＞＞「混ぜるなキケン」ね。

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「その松が見つからないんですが」


＞＞(●●)

＞＞うん。いいよね、これ。。

＞＞ありそうでなかった、この答え、私の予想外だった。

＞＞座蒲団一枚！！

＞「お前、あの松をまっ…」

「ハイ！」


＞＞(●●)
＞＞はいよ。座蒲団１枚。

＞＞「この手」もありです。

＞＞なんでも蹴飛ばせばいいと思っている臨済っぽく思う人もいるだろうし、
＞＞一見すると、他の人は「なんだ「一喝」と同じパターンじゃないか」
＞＞と、言うかもしれないが、
＞＞そうではなくて、私から見たら、
＞＞これ、完全に「ジビさんのオリジナル」だね。

＞＞ただし、使えるのは今回だけだよ。
＞＞これって、「全部の問答に使えてしまう」のでね。

＞＞こういう形で、問いを、ちょん斬るのは、
＞＞個人的にはかなり好き。
＞＞解説もいらないしね。

＞＞「問いを言い終わる前に和尚の口を平手で叩いた」とかいう
＞＞ありがちなイヤらしい答えより、よっぽど「キレイ」。

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「へい、どの松で？」



＞＞(●●)

＞＞一休さん、これで、ひっかかるかな〜。

＞＞一休が、松を指差してくれないと、
＞＞ほら、（指が）まっすぐになったよ、
＞＞とは言えないよね。

＞＞でも、ちょっと、他の人のより、
＞＞「一歩」だけ、「奥」があっていいね。

> 「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「・・・・」

「聞こえないのか」

「どなたとお話で？」


>>どうも、とことん、なっちゃいないね。
>>どうして、せっかくの松やこの「状況全体」を
>>とり込まないのかね？
＞＞ようするに、アートセンスがゼロということか？

＞＞適当に、問いをすりぬけるので、あまりにも、せいいっぱいで、
＞＞これだと、すべての答えが、見方によっては、
＞＞ただの性格の悪いやつ、とも見られるかもね。（私見）

＞＞もう少し、「しゃきっと、リラックス」するといいですよ。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」


僧侶、しばらく松の木を眺めて言う、、

「どう曲がってるって？」

> > ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」
>
>
> 僧侶、しばらく松の木を眺めて言う、、
>
> 「どう曲がってるって？」


僧侶はしばらく松の木を眺めると、ぼそっと呟いた。。

「どう曲がってるって？」


このほうがいいなと思います。


>>(●●)
＞＞いや、個人的には、
＞＞｛しばらく｝なしに、即答の方が切れ味がいいと思うが、

＞＞どして、「しばらく眺めないと」ならなのかな？？
＞＞どして、わざわざ「つぶやく」のかな？
＞＞まー、好みの問題なので、別にいいけど。

●今回、みてて、一番惹きつけられたのが、
ジビさんの。

東琴さんが、ずばっと、一振りで、斬り捨てたのに対して、
ジビさんのは、最初から読むと、とっても面白い。

だんだん、だんだん、
一生懸命に、同じポイントの「表現」を、
着々と、自分で、改善し続けて工夫している様子が、
なんか、とても、ほほえましかった。

この人って、「コツコツ、しかも楽しそうにコツコツやって」
で、最後に成果あげるっていうタイプの人だと思う。

仕事とかでもそうかもね。

おっと。ここ、性格鑑定の掲示板じゃなかったね。失礼失礼。

　　　　　　　　　　　　　　　◆

●問答は、まだまだ答えを募集してますので、お気楽にどうぞ。

でっ、余談なんですが、
どうして、今回、この問いをやったかというと、
さんたさんの掲示板にかぎらず、
世の中、最近、「あるがままに見る（見たつもり）病」
みたいのがあったから。

曲がった松は、まっすぐ見ればいい、
逸話としてはよくても、これ、実生活の中で、
はたして、生かせますか？

●自分をあるがままに見ればいいんだと、
呪文のように繰り返したり、
内観やら、瞑想したところで、
一向に何も変わらないのは、どうして？

●あるがままに見るのがいいんだとか、
そもそもあるがままとは何かも前提なしに、
言葉だけが一人歩きするのは、
かつての「ラジネーシ」や「クリシュナムルティー」の聴衆のときも
そうだったが、今も全く同じところをグルグルしている。

もう死語となったニューエイジのいちばんよくないところが、
この商品的な「流行り言葉」に毒されるというところ。
「パワー」の時代が過ぎたあとの「癒し」なんかもそう。

隣の梅の間で、「セックスには、たくましさが・・・」
という書き込みがあったが、
今となっては、妙にこの単純に「たくましさ」という言葉が
新鮮にすら思えるのはどうしてだろう。


●また、仮にだが、
「あるがままに見る」という事が出来ていたとしても、
それでは、「生きている」ことにはならない。

あるがままを見て、そこから行為が起きる
というのは実際にはあり得ないことである。

ここはある賢者の言葉を噛み締めるといい。


　　「一致（悟り）の中では、行為と観照は同時に起きる」


●つまり、あるがままに見た結果、何かをなせるのではない。

というのも、あるがままに見た、などと自分で認識した瞬間に、
とたんに、そこに作られてしまう、
「見るものと見られるものの距離」のせいで、
この瞬間に自然に涌き出る行為を見失ってしまうからである。

●１００歩譲って、もしも世の中に、
「あるがままに見る」などというものが成立していたとしたら、
禅の世界でいうなら、これは

「まー、見解（けんげ）は、それでよろしい。
　が、それじゃ、生きるも死ぬも出来んな」ということになる。


●そこで、今回は、「曲がった松をあるがままに見た」という
「見る」に主眼をおかず、「まっすぐにしてみろ」と
問いを一部だけ変えてみました。

これ、たとえば、カウンセリングだって、
同じでしょ？。
つまり、「あなた、自分の苦しみをまっすぐに見なさい」
と言われるのと、
「あなた、自分の苦しみをまっすぐにしてみなさい」
この二つでは、まるで、違ってきてしまう。

前者は、「あるがままに見た」で、良しとする。
後者は、「見るだけじゃだめ、変えろ」と言われる。

●この微妙かつ、大きな差が、
今回の問答のポイントです。

ひとつの問答ゲームの「結果」としては、
正答は、一休さんのオリジナルの答えと
そう違うものが正答になるわけではないが、

ただし、ここでは、あるがままに見るだけでなく、
問いを撃沈するという「行為」をしなければならない。

つまり、この問いへの答え方には、
その人の平素の「生き方」そのものが出る。

ただ答えをひねり出して、正答か誤答かではなく、
誤答でも正答でも、「生きざま」が露見しやすい問い。
ここが私の着目していたところです。

「あるがままに見りゃいいんだろ」では済まないというところです。

なぜならば、
皆さんの、平素の生活だって、その多くの出来事が
「あるがままに見りゃいいんだろう」では
済まないはずだからです。

そうではなくて、実際に必要となるのは、
「あるがままの行為」。

さて、あるがままの行為となると、こりゃ、大変だよ。

●たとえば、もしも、誰かが、
誰かにボコボコにされていたら、
それを、どうしますか？

あなたにはその二人の事情や状況が
まだ、わからないとする。

でも、もしかしたら、見てみぬふりをして、
そのままにしてたら、一刻を争う事態になるかもしれない。

あるいは、それは、その人達の運命にとって、
重要な必要な争いなのかもしれない。

こんなもの、「ただ、あるがままに見ている」じゃ済まないよね。

あなたは、自分の衝動をあるがままにしなければならない。
理由も動機もなく、
その二人に割って入るか、または、通りすぎるかしなければならない。

そして、これがもしも他人ではなく、
自分に振りかかってくる災難や難問や暴力だったどうするか？

結局のところ、知性など役には立たない。
無心の中から、答えをつむぎ出す以外にない。


◆ただ、あるがままに見てる、という程度なら、
どっかの寺で僧侶やら、師なんかも、一生でも、
職業として、やってられるだろう。

しかし、もしも本当に、あるがままの行為の中に入っていったら、
世の中で、僧侶や、宗教や瞑想組織などに属したり、
セラピストなんかやっている者の、そのおおよそ３/４以上の人は、
自らの内発的な衝動で、そんなものはやっていられなくなる。

つまり、そこは自分の在るべき道ではない、
という理由理屈を超えた「直感的な衝動」に突き動かされて、
そういうものからは、押し出されるはず。

もしもその沸きあがる衝動が来ないで、
だらだらと坊主なんかやっているようなら、
（葬式屋として居直っているなら、それはそれでいいが）
それは、永久に「見解」という、それこそ魔境を
ウロウロするだけの話。

もしも見解を得たと思ったら、
あるがままに見たと自分で言うなら、
それを、世間、生活、の中で、とことん、
ぶっつけてみることである。

それで、完璧に使いものになるものだけが、
本物です。

●たとえ、あるがままに見ることが出来たとしても、それで万事解決して
あるがままに生きることが出来るわけではないので。

しかし、逆に、もしも、
あるがままに生きることが出来れば、
あるがままに「見る」ことは、
かまわないでも、おのずと、ついてくるものである。

すなわち、優先すべきもの、あるいは力点が
「あるがままに見る教」とは、違うのである。

だから、変な本の読みすぎで、
あるがままに見るという言葉に毒された人は、
「あるがままに生きる（あるいは死ぬ）」という
動的な面で、「あるがまま」とは何か？を
問い詰めて生きるといいでしょう。


あるがままに見る（知覚）、
　あるがままに動く（行為）
　　あるがままに在る（虚空あるいは無）

この３つは、原則として、
かならず「同時的現象」であり、
不可分なのだから。


しかもそこには時間はない。
段階というものはあり得ない。

世の中に、もしも悟りというものがあるとしたら、
それは、瞑想やら座禅やらのステップアップしてゆくような
階段を昇って行く行為ではなく、
それは、「永久にその階段から降りてしまう」、
または、その階段を自分で、破壊してしまうことに他ならない。

いくら和尚に、あれだけ繰り返し言われたのにもかかわらず、
あいかわらず、段階的な進化や、
段階的な成長という幻想の中に多くの人がいるようです。



　　　　　　　　　　　　　◆

う〜〜〜ん（;-_-）?


> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「せっかくの焼き芋を、生に戻してまた焼けとおっしゃるので...？」

もう一つ。

> > ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「もう、何万年も試みておるのでございます。」

>
> > ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」


「あーた　まっすぐ立ってごらんよ？」

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「焚き付けてみます。天高くまでまっすぐに」…



＞＞（●●）

＞＞これ、一休が、その松をすごーく大切にしていたりすると、
＞＞ダークなオチの４コママンガにはなるかもね。

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「ハイ、じゃ、松のてっぺんにどんぶり乗せて、そこに留意するように言ってきてくださいませ」

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「おぬしの曲がった性格をまっすぐにするのか。。。
　ワシには無理じゃのう。」

--------------
贅肉を取ってみました。

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「そんなことしても、私はまっすぐにならないでしょうに…。」


―　　　　　―　　　　　―　　　　　―　　　　　―

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「あー、そんなこと言うから曲がっちゃったよ…。」


―　　　　　―　　　　　―　　　　　―　　　　　―

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「あいにく、曲がったことが大好きでね。」


―　　　　　―　　　　　―　　　　　―　　　　　―

＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「ん？　かど松は初めからまっすぐですが？」

（単なる聞き間違い）


―　　　　　―　　　　　―　　　　　―　　　　　―

どうも潮時っぽくなってしまったので、
これを、私の最後の投稿とさせていただきます。

お付き合い頂き、ありがとうございました。


|

ジビさんに先を越されたので、私は違う方面からもう一つ。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」

「わかりました。でも、ちゃんと元に戻してくださいよ！」


＞＞(●●)

＞＞わるくないよ。駆け引きとしては、ちょっと粋だね。

＞＞でも、「ああ、わかったから、まずは、まっすぐにしろ」と言われると
＞＞困るかも。

> ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。

「や」です。

最近ストレスが溜まっているのでしょうね、私。問いを読んだとき真っ先に浮かんだ答えがこれです。でもこんなこと言ったら、老師に破門されるかブチノメサレルかするでしょうね。


＞＞（●●）

＞＞「２度も曲げろと？」

＞＞とか言えば、ブチのめされないかも。

> > ＞「お前、あの松をまっすぐにしてみろ」と来ます。
>

問われた僧が幻覚幻聴ばりばりの元シャブ中だった場合は、

「幻覚妄想入れて私のこと嵌めようとしてます？」

やはり破門への道一直線ですね。どうぞご削除を。。。


＞＞(●●)

＞＞「私にも曲げろと言うのですか。「共犯者」になるのは、ごめんです。」

＞＞とか言えば、悪い仲間から破門されて、松も一直線になるかも。

●ジビさん、ｍａｔｔｓｕｎｎさん、なおちさん、から、
寄せ集めて、ちょっとこちらで手を加えると、
こんなふうな共同作品になりますね。



あるとき、一休が、旅の道中で知り合った虚無僧と歩いていた。


その虚無僧は、決して頭に被っている笠（天蓋）を取ることはなく、
誰一人として、その顔を知る者はいなかった。


さて、道の途中で、松林を見つけた一休が、
歩きながら、その虚無僧に、こう問いかけた。


一休「あそこにあるたいそう曲がりくねった松だが、
　　　お前さん、あれをまっすぐにしてみないか？」


虚無僧は、歩みも止めず、松林の方向をちらりとも見ずにこう言った

「そんな松は、見つからないが」


一休は、石を拾うと、松林の方へ投げてこう言った

「あそこの松だ」


虚無僧「どの松だ？」


一休は、また石をひとつ拾って投げると、
石は一本の松の木に当たって鈍い音がした。


虚無僧は言った。
「あれが、どう曲がっていると言うんだ？」


一休「たいそう曲がっているのだ」


虚無僧「わかりましたよ。
　　　　でも、あとでちゃんと元に戻してくださいよ」


一休「ああ、わかった。じゃー、まずは、あれを、
　　　まっすぐにしてからだ。」


そういうと、一休は、前より少し大きめの石をひとつ、
その松に投げつけた。


虚無僧は、歩みを止めると、
しばらくその松の方を見てから、一休にこう問いかけた。

「ところで、一休殿。・・・・・まっすぐにしろと言うが・・・、

　そりゃ、『どんな、まっすぐ』だ？？」


それを聞いた一休は、

「ちぇっ」と舌鼓を打って、
特大の石を拾うと、虚無僧の頭めがけて、
力いっぱい、投げつけた。


虚無僧の笠は、宙に舞い、
石は後方の岩にあたり、
ガツっと音をたてて、砕けた。


一休は、つぶやいた。

「また、　もののけ　　か。」



そこには、首のない虚無僧が立っていた。



一休は、森全体に響きわたる大きな声で、

「用心用心、ご用心、ご用心！」と繰り返しながら、
暗闇に包まれ始めた夕刻の山道を、
まっすぐに歩いて去っていった。


一休が去った山中では、

亡者の尺八の音が、夜霧の粒を震わせていた。


　　　　　　　　　　　　　　◆




　　　　　ヤボなことしたくないので、注釈も解説もなし。

全然違う話ですが、
「武道家の妻の部屋」というページ、ちょっと面白いです。
　　　↓
http://www1.ocn.ne.jp/~tumabudo/index.html


●２〜３日前に見つけたもので、
　まだ、コンテンツを全部は読破してませんが。

辿りついたきっかけは、
「竹の間」で検索をしたら、
「武術リンクの網羅されているリンク集」があって、
なぜか、ここ「竹の間」が、ちっちゃい字で入っていた。

うちの掲示板って、ごくごく、たまに「手裏剣」の事を
書くぐらいで、武術の話はほとんどないので、
なんで、武術リンクにリンクされているんかな？と思った。

●まっ、禅問答も「今ここの勝負」の武術と言えば、
言えなくはないけどね。

　　　　　　　　　　　　●