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★第２１話★

■　公開禅問答合戦　■

＊＊＊禅問答、出題その２です＊＊＊


ある寺での、お茶の時間のことだった。

この時間は、老師と弟子が、共に茶を飲む時間だった。

老師は、まず自分の茶をいれると、
次に、弟子の茶碗に茶を注いだ。
そして、それを弟子に差し出した。

ところで、その弟子は、
　つい最近悟りを開いたばかりだった。


弟子が口で飲もうとすると、
　老師は、突然、こう言った。


　　　　師「お前、茶碗の湯の中へ、入ってみろや」


弟子は、まだ悟って間もないので、
１分ほど、しばらく黙っていた。

すると、老師は言った

「なんだ、そんな事にも答えられないようじゃ、
　お前の悟りは、とんだ野狐の偽物だな」

すると、弟子はこう言った。

弟子「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


老師はそれを聞くと、

「ちぇっ」と舌を鳴らして、部屋を出ていってしまった。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊

さて、弟子はどういう事を言ったのでしょうか？

◆さて、皆さん、今度の問いには、
自分の境地とか自慢したり、「わかってるぜ、そんなの」、とか、
禅問答なんか簡単さ、とか、
今度は、皆さんのエゴまる出しで、
この問いを解いてください。

なんたって、その弟子は、今回は、
「老師を撃沈した」のですから。
偉そうな答えでもいいですよ。

◆ただし、今まで私が語ってきた、
禅問答というものの原則を忘れないことです。
そうすれば、正答はあります。

■ちなみに、これも、つい、さっき作って、
まず自分で、追い詰められてしまったけど、
今度は、すぐ直後に、「解答例」が見つかりました。

ということで、私個人は、
「とても気にいった答え」があるのですが、
皆さんは、ご自由にどうぞ。
もしかすると、この「問答の本質を見ぬいて」、
私の答えよりも、いい解答をする人もいるかもしれませんので。


◆むろん、答えにバリエーションはあります。
ただし、それが本質的に正答か誤答か、
という基準はしっかりとありますので、
また、誰かが正答するまで、私は黙することにします。

今回は、ノーヒント、解説なしです。

もしも誰か当たったら、どうしてなのかを、
またちゃんと解説しますけど。

◆ちなみに、一休さんのトンチじゃないんだから、
茶の湯の表面に映った自分の姿を老師に見せて、
「ほら、入りましたよ」なんてのは駄目ですよ（笑）。

　　　　　　　　●

■ヒントではありませんが、
しつこく、言いますよ。

１／質問は、ありのままに、よく聞くこと。

２／ただし質問の答え探しには、ひっかからないこと。

３／そのためには、
　　これを解こうとする「自分の思考のプロセス」に、
　　よく目覚めて気をつけていること。

４／そして、これは大きなヒントにもなってしまいますが、
　　「等身大の自分のまま、あるがままに迷うこと」です。

「迷うまい」とか「からかわれるもんか」とか、
「老師をうならせてやる」とやると、必ず、道から外れますから。

でも、「わかりません」では駄目ですし、
「喝」も駄目ですよ。

どうか、老師のこの質問を「撃沈」してください。

でも、それは、つっぱりや、背伸びした、荒っぽいやり方ではなく、
心ある、「風流な方法」でね。

＞師「お前、茶碗の湯の中へ、入ってみろや」


＞弟子は、まだ悟って間もないので、
＞１分ほど、しばらく黙っていた。

＞すると、老師は言った

＞「なんだ、そんな事にも答えられないようじゃ、
＞　お前の悟りは、とんだ野狐の偽物だな」

＞すると、弟子はこう言った。

弟子「「老師様の問いに足をとられて、あと一歩のところで、茶の湯に浸かれませんでした。」」


＞老師はそれを聞くと、

＞「ちぇっ」と舌を鳴らして、部屋を出ていってしまった。




＞師「お前、茶碗の湯の中へ、入ってみろや」


＞弟子は、まだ悟って間もないので、
＞１分ほど、しばらく黙っていた。

＞すると、老師は言った

＞「なんだ、そんな事にも答えられないようじゃ、
＞　お前の悟りは、とんだ野狐の偽物だな」

＞すると、弟子はこう言った。

弟子「え？老師様はもう、お上がりですか？たった今まで、茶の湯の中に
ご一緒に浸かっていたというのに。いいお湯でしたか？」


＞老師はそれを聞くと、

＞「ちぇっ」と舌を鳴らして、部屋を出ていってしまった。


この二つです。

●おおっ！。この投稿だと、２打席１安打のヒットですね。

でも、この最初のは、
本当に、本当に、おっしーーーいぃぃぃぃぃぃ！！


> 弟子「「老師様の問いに足をとられて、
＞あと一歩のところで、茶の湯に浸かれませんでした。」」

●これね。本当におしいよ！

「茶の湯に浸かれませんでした」、ではなくて、これが逆だったらねー。
そしたら、９０点、いや、満点かも。

つまりね、・・・

「老師、あんたの問いに、足を取られて、
　あともう少しで、
　ホンマに茶碗の中に、すっぽり入ってしまうとこだった。
　あー、アブねぇーの、なんの」

●これだと、ホームランだったのですよ。

どう？この解答は、とても複雑でしょ？
とても不条理でしょ？

これだと、
老師は、「茶碗の湯の中に入れ」といっているのに、
悟っている弟子は、逆に「入らなかったことをよし」としていて、
しかも、
「お前の問いのせいで、あやうく、入っちゃうところだった」と、
茶碗の中に入るのなんかは、へでもない、という、この態度。

もしも、ここまで、底が抜けてたら、もう、ホームランでした。
おしい！。ほんとうにおしかった。

ホームラン性の当たりが、
フェンスぎわで、「エリア５１のイチロー」にキャッチされてしまった、
という感じかな。


で、次のです。


＞弟子「え？老師様はもう、お上がりですか？
＞たった今まで、茶の湯の中にご一緒に浸かっていたというのに。
＞いいお湯でしたか？」

●こちらは、手堅く、３塁打です，。

もう悟った弟子なんだから、
当然、老師と一緒の、「悟りの境地というお湯」に、
すでに浸かっているのですよね。

●でも、せっかくの至福の時間に、チャチャなんかいれて、
問いをしかけたその老師に、
「うるさい！黙れ」なんて、最低のダサい事は言わず、

「おや、もう出てしまうのですか？」と、イキに問い返すあたり。


●うーん、、やっと出ましたかね。
これ、ひとつの「正答」としましょう。

禅問答という精神世界的な枠の中ではなく、
漫談のオチとかネタを考えようとしたのが、
Ｚさんの正答の原因だったみたいですね。

●でも、皆さん、これが「唯一の正答ではありまん」ので、
まだまだ、皆さんの個性的なオチが、あるはずですからね。

ということです。正答の「ひとつが出た」ということです。

　　　　　　　　　　　　　　■

Ｚさんから、「ひとつの正答の形」が出たところで、

いままで、さんたさんの掲示板で出ました、不正解
（といっても、白か黒かでなくてグラデーションがあるのですが）
を、ここに集めておきました。


１

■いいですね。みなさん。
２度目になると、なんか、余裕が出てきたのか、
のびのびしてて。

皆さん、半分、なげやり、半分マジで、
まさに、それが、中道的姿勢とも言えるので、
けっこう、そういうリラックスした中で、
いい答えもあると思います。


なんか、嬉しいな。
もしもこれ、禅学校とかで（そんなものないけど）、
その生徒だったら、けっこう皆さん、優秀。
正解ではないけど、本質的なところを、
確かに、ちょっと、つかみかけているので。



〜ルナさん
>悟っていないルナなら。。。
>「老師、それはお湯じゃなくって、お茶ですよぉ？？」
＞といって、お茶を濁します(^^;;;


●最後の、シャレはいい味で、効いているね。
でも、１０点。


〜タオさん
＞「今は茶の時間ですよ。う〜ん、うまい」

●ありがちですね。
でも、質問よりも、今に戻ることを大切にするのは悪くないと思います。
でも、２０点。


〜なおちさん
＞弟子「野狐の偽物を悟るのですよ」

●ありゃ、こっちのやりとりに、移行してしまいましたか。
うーんんん、ちょっと、苦しいですね。
偽物の悟りに開き直っているところはいいのですけど。
５点。


〜そよ風さん
＞「ならば、この湯をたらいに移しかえて入りましょうか」
＞お湯はお湯でしょ。
＞「茶碗に入れ」と言ったわけでもなし。。。

●うーんんん。これ屁理屈ですね。
これだといわゆるクイズですね。
解釈の問題なんでしょうが、
いちおう「茶碗の」お湯に、と言ってますよ。
０点。


〜なおちさん再び。
＞弟子「この頭の湯気が見えないのですか！」

●キテます。さすが〜っ。
だいぶ、本質に、接近しました。
３０点。

でも、
＞弟子「この頭の湯気が見えないのですか！」

これがもしも「湯に自分が同化している」という意味だとすると、
１０点以下に減点ですよ。



＞や、やめてください。(￣_￣;)
＞トイレのマットの色がこの掲示板の色と同じなの(｀⌒´)（笑）

●おっと、これは、スレットが違ったか・・・（爆）。


〜ニーベルさん
＞「自分が入れるくらい湯を注いでくれ」とか？？

●「そんな事いうならよ〜」と、逆に師をやりこめようとする
その姿勢は、とてもいいのです。進歩が見られます。
でも、自分の迷いを受け入れている、なちおさんが上ですね。
それに、なんか、この言い分って、カッコ悪いと思いませんか？
だから、５点。

いまのところ、こんな感じ。
でも、今回のは、バリエーションはありますよ。
私の答えと違っていても、いいのです。


*************************
２

〜寝ぼけの姫さん

＞「じゃ、あなたの悟りが本物だって言うんなら
＞あなたがまず、このちっさな茶碗の中に入ってみてよ。
＞あなたが老師に化けた狐じゃないのなら、
＞そんなこと簡単でしょ？どーなのよ、キツネ君。」
＞と、逆ギレ。

●えっーと、これはですね、
〜ＳＡＴＯさんの

＞「一番湯は体に悪いので、老師から先にどうぞ。
＞その後で入ります。」

と、ほぼ同じノリ。
「だったら、お前が先にやってみろよ」
一見するとやりこめているように見えて、
実は、逃げているだけ。
だから、駄目。これやっちゃうと、
どんな問答でも「お前がやってみろ、答えてみろ」
というのが通じてしまうのでね。
愛敬で、５点。
　

〜タオさん

＞「茶がまずくなりました。師もご一緒にどうですか」

●うっほーい。これ、私の解答に「少しだけ」近いのです。
でも、私の解答は、あくまでも私の趣味なので、
皆さんは無視してください。
でも、どうして、茶がまずくなったのか？私の解答は、
そこがポイントなのです。
でも、私の解答を模倣しない方が面白い個性が出るはず。


〜武蔵野さん

＞『この私の背丈を、
＞１０００分の１に縮めて下さいますか？
＞そしたら、飛び込んできまーす。』


●あのねー、老師は、のりまきせんべいさん開発の、
「デカチビ光線銃」、持ってないんだから。
他の何人かの人の答えもそうなのですが、
相手に、どうこうしてくれ、というのは、
あんまりカッコよくないと思う。


〜タオさん　リベンジ

＞「私には茶が少し熱すぎるようです。
＞冷ますのに時間がかかりますので、
＞今度からもう少しぬるめの茶をいただけますか」

●これって、その場で、
老師が冷蔵庫へ行って、氷を入れられたら、どーします？


〜飛鳥さん

●↓の９１２４の答えは、全部不正解です。
http://bbs1.otd.co.jp/13571/bbs_plain?base=9126&range=15

かすり（チップ）もなし。三振です。
唯一、「逆切れ」というのが、やや救いがあるが、
私は、そういうのは、駄目よ、と出題の時に言ったから。
今までの禅問答の解説、その要点、仏教的講話、の、
何を、読んでいたのだろう。（脱力・・・）
読んでなかったことにしよう。うん。


〜武蔵野さん　リベンジ

＞『どうせ入るのなら、
＞冷たいウーロン茶の中がいいんですけど。』

●だから〜〜、ウーロン茶に変えられたら、
どうすんですか？？

あと、お湯にこだわっている人がいるとしたら、
お茶ですよ。お茶。お茶入れてるって言ってんですから。

　　　　　　　　＊＊＊＊＊＊＊＊＊

３

〜何にしよう　さん

＞いや〜ん。エッチ！！
＞今　脱いで良いんですか？
＞責任とって〜ぇ。

●はいはい、これ梅の間の話題ですよ（笑）

〜こざるさん　

のは、前の人たちと同じですね。
相手に見本をどうぞは、駄目ね。


〜しょう　さん

＞お茶を見たときはいつも、
＞すでにお茶の中に入っています。
＞お茶と私を分離するものは何もありません。

●もしも、こんなものが通用する禅寺なんかあったら、
その寺にいくの、止めたほうがいいでね。
本でも読めば言えるので。
これマジすぎで、つまんない。
もっと、落語っぽくいきましょう。

みなさんに、言いたいのですが、
正答しようとか、いい答えを出そうとするのでなく、
自分なら、笑える、本当に自分で笑えるような
そういう「オチ」を目指したほうがいいと思います。

自分で、自分の解答を、本当に楽しめますか？
前回のは違いましたが、今回のはそこなのです。鍵は。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊
ここからは、１個、Ｚさんの正解が出たあとの不正解です。

５
〜ｓｈｉｏさん
>ええっ！！〜また入るんですかぁ？？
>今出たばっかりですよぅ〜、
>もうノボせちゃって今日は無理っ。
>それより老師、茶の湯あがりのビールにしません？」
>こんな感じはいかがでしょう？

●すでにお茶の中に入っていた、
というのは、Ｚさんの視点の後追いぎみ。

意図した真似ではないと思いますが、
路線自体がまるっきり、個性がありませんね。
とらえる視点自体が、
貴女のオリジナルだ、というのがあるといいですね。


〜つつ　さん

＞答１
＞弟子は「ちぇっ」と舌を鳴らして、部屋を出ていってしまった。
＞老師は「ちぇっ」と舌を鳴らして、部屋を出ていってしまった。

「ちぇっ」は、もう時代遅れです。
あれは、ルナさん一人で、もうおしまい。
これも後追いは、みっともないと思います。


＞答２
＞弟子はお茶を頭からかぶった。（ストレート過ぎる・・・）

＞答３
＞弟子はお茶を師の顔にぶっかけた。（目をお茶で濡らす）
＞老師は「あちぇっ！！」と叫んで、部屋を出ていってしまった。

●どちらも、禅になっていません。
お茶で目を濡らしても、その映像の中に弟子が映るのでは、
悪い例（水面に映る姿の答え）とほとんど同じですね。

一服、お茶を飲んで、
目を覚まして、出直しましょう。

　　　　　　　　　　　　　●

■竹の間のご投稿を戴きましたものも、
以下に編集して、元の投稿は削除しました。
この方が、見やすいと思いますので。
投稿の新しいものほど、この投稿の下の方にあります。

今回から、「不正解」ではなく「解答集」と命名しておきます。


◆さて、うーん。どうも、
私が、近づいたとか、正答とか、いいね、
とか言うと、中にはかえってそれにとらわれて、
抜けられなくなっている人もいるようですね。

◆何も言わないほうが、真っ白なところから
手探りになっていいのかもしれないな。

◆思考とか記憶に囚われないように、
と、あれほど言ったのですが、
そこは人間、どうしても、他の人の解答とか
私のコメントが気になってしまうのですよね。
それを振りきった人がたぶん、いい答え出していると思う。

◆今回の課題は、実はそのあたりかな。
正解しようするあまり、他人や私の言葉にひっかかるか、
それとも、独自に、突き進めるかです。

前にも、言いましたけど、
これは、皆さんの自分自身のお笑いのセンスとの
闘いだと思うといいかも。
まず自分が「あははは」と、笑えないものを
数ばかり書き込んでもねー。

◆もしもテレビで漫才とかしてて、
その解答を聞いた視聴者であるあなたが、
チャンネルを変えてしまうような答えは避けましょうね。

ということで、コメントです。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊


〜げん　さん

＞「師よ、私は茶碗の湯のなかに入りたい気持ちで一杯です。
＞ですが、それは無理というものではないでしょうか。
＞無理を理たらしめるというのであれば、師よ、何卒お手本
＞をご披露を・・・。」

●↑やれやれ。ちゃんと、竹の間の、不正解集をごらんください。
手本、見本を見せろは、単なる逃げですよ。
　

〜mattsunnさん

＞弟子「いや〜、立ち泳ぎって難しいですね」

＞弟子「師匠、ごめんなさい、私、立ち泳ぎできないので、
＞平泳ぎで泳いでました」

●意味不明。っていうかー、師に「そりゃ、どういう事だね？」と
言われて、話しが白けずに、これを続けられます？


> 「なんだ、そんな事にも答えられないようじゃ、
> 　お前の悟りは、とんだ野狐の偽物だな」
>
> すると、弟子はこう言った。

＞弟子「鬼太郎！猫女が来ておるぞ！」


●こっちのはいい！
６０点です。
古風ですが、個人的には｛これ系｝は、好きです。
こりゃ、老師も「萎える」でしょう。（もう萎えてる、お歳だと思いますが）
ちなみに、猫女ではなく、「猫娘」ですよ。

「笑点」だと、きくぞうさんがやりそうなネタですね＼(ﾟvﾟ)/
座蒲団、１枚です。



〜タオさん

＞「私が茶碗の中に入った瞬間、
＞老師に飲まれてしまうのではと心配で
＞なかなか入ることができません」


●実に、かわいいです。
これも、６０点クラス（ちょっと点数が、甘くなってきたかな？）

「笑点」なら、うたまるさんがいいそうですね。
座蒲団２枚です。



〜pegasusさん

＞弟子「悟ったからと言って、
＞そんな小さな茶碗に入れる訳がありません」

●笑点だと、やまだ君なみですね。
うなだれて、帰ってくだされ。


電脳乞食僧さん

> 弟子「どれ良いかな（指を一本茶碗に突っ込み）あっちっち！！
> 　　　師よ！湯加減がまだ熱すぎて入れませぬ！
> 　　　少し醒めるまで・・・茶でも飲んでお待ち下されヨ！　　」
>
> 老師はそれを聞くと、
> 「ちぇっ」と舌を鳴らして、部屋を出ていってしまった
＞弟子はその後涼しい顔でお茶を楽しんだとさ〜！


●笑点だと、こんぺいさんですね。
強引で、大声でうるさいだけで、これ「寒い」です。
座蒲団一枚取りましょうかね。


メイさん

＞弟子「老師、私はお茶は静かに、飲むのが好きです。」

●ぜんぜん、全く、ユーモアになってないって（＾〜＾）
オーディション落ちです。

でもね、こっち↓は、なかなか、いいですよ。

＞お腹を壊して水様になってしまった時には、
＞便器の水と相まって、とんでもない事になりますよ。
＞そんな時、洋式ってありがたいなぁと思います。
＞・・・と書いたものの、この質問ってもしかして
＞そういう真面目な話とは違ってましたか？

●いいえ、「そういう真面目！な話」です。
ウンチのほうは、何度も言うように普通のクイズですから。
これは、近いうちに、正解を出しておきます。


さんたさん

＞弟子「さ、どう　ですか？
＞なんであれ、道をはずせば湯冷めしますね(^．^)
＞(^^)まあ、和尚もうまいお茶を召し上がれ」


●「道をはずせば、湯冷めする。」
これ、「さんちゃん名言集」にいいですね。５０点かな。
ちなみに、これ、こういう↓川柳にでも、仕上げておきますか。

「正道も　道を外せば　湯冷めする」（仏教徒へのいましめ　ってか）


◆以下は「竹の間」からのものです。


すぎぴいさん

＞弟子「さすがは老師。お茶を見ただけで、
＞すでに酔っ払われてしまわれたのですか？正しく本物のお方です。
＞しばらくイメージしてみたのですが、私にはさっぱり。」
＞ちょっと、おちゃらけてますかねー。

●うーん、「さっぱり」ですね。座蒲団取ります。


〜さむさん

> すると、弟子はこう言った。

＞弟子「老師、言われる通り入ってみましたところ
＞このお茶は昨日の残りの五番煎じの番茶だということが判明いたしました。
＞いつもは上等な玉露の、しかも一番煎じのなかに、はいれて
＞私もしあわせなのに、、、
＞こんな安物の中には、二度と入りとうございません。
＞老師、けちってはいけません。」

●ヴーーーん。これだと、

「俺は、安物の番茶に入る趣味はない！」
の一言で、片付けたほうがカッコよかったと思いますよ。

今回は、空振りですね。方向としてはいいので、３０点かな。


〜田楽彦さん

＞弟子「老師様、よくぞお茶を濁して下さいました。
＞　　　汚れたこの身には　ちょうど良い按配です。」


●ちょうどいい按配も、
ちょうど良すぎる按配だと、
つまんない按配になってしまうものですね（笑）。

「ちょうどいい按配」で５０点としておきますか。

私が老師なら、こう言うだろうな。

「あー、お前をそんな子に育てた覚えはない」


〜すぎぴいさん

＞弟子「”野孤のにせもん”になっちまった責任、
＞　　　　師であるお前がきっちりとれやッ……なんてね（笑。」

＞…突っ張ってますね、これは。駄目かな。

●それなら、あーだこーだ言わないで、
「そりゃ、野狐の弟子ですから」の一言で、片付けたほうがいいかも。

しかし、それよりもですね、
「茶の中に入るには」、というところを、
もっと公案として押していった方がいいと思いますよ。


〜さむさん　リベンジ

＞弟子「ところで茶の言い分は、聞いてみたんですか」

●老師曰く「何だと？貴様。茶に仏性でもあると言うのか？」

でもいいですね。
皆さんの誰もが、「お茶の存在」を、すっかり忘れてますので。
お茶も仲間にいれるというその着眼は、とてもいいですね。５０点。


　　　　　　　　　　＊＊＊＊＊＊＊＊＊

◆皆さんの、たとえば、さむさんのとかを見ていて、思ったのは、
言葉をもっと凝縮して、無駄をはぶくと、
インパクトがもっと、強くなるものもありますね。


●で、解答の続きです。

〜とうはるさん

＞その１
＞弟子「ありがとうございます。よい湯でした。老師はもう入りました？」

＞その２
＞すると、弟子は頭の上にさかさまに茶碗を置いて、
＞お茶で顔面を濡らしながら、恍惚の表情でこう言った。

＞弟子「野狐はぬるい湯が好みじゃ！」

＞その３
＞弟子「いい湯だなっ！はははん〜・・・・仏性には内も外もありませぬ」
＞老師「ずいぶんと使い古しの仏性だな」
＞弟子「じゃあ、老師にさしあげます」


＞〜その４
＞弟子「さっき、川崎のソープに行ったばかりなんで、
＞今日は風呂はもういいです。。。。それに、老師からいただいた悟りも
＞『美加』（21歳　BWH85・58・80）のカズノコ天井のナニの中で
＞愚息の先から漏れてしまいましたしねえ。。。
＞ああ、、、アレはよかったグフッ、、、グフフ、、、、」


●とにかく、笑えん。

　　　　　以上。　　

　　　　　青木政司　

　　　　　８７歳。

　　　　　どうぞ、よろしく。


●で、はい、次ぃ。


〜ねぼけ姫さん

> 「今、入ってるんですけど・・・
> 　今度どうしたら、出られるでしょうか。
> 　のぼせてしまいますので、
> 　お先にこのお茶飲んじゃいますね。

＞　お先にいただきました。いいお湯でした。」


●うーーん、くるしぃぃぃー。

そこまで悟ったフリで言うならさー、
「入ってみろ」と言われたら、


　ねぼけ姫

　「やめてください！和尚様、
　　すっぽんぽんの、あたしを、茶碗から、ひっぱり出す気ですか！」


のほうが、あなたらしくて、いいかもよ（笑）。


〜ユミぶんさん
>弟子「まぁーた、湯の中に入っておぼれて死ねっておっしゃるんですか?」


●「ちぇっ。
　　君の場合は、豆腐の角に頭ぶつけて死んだほうがいいね。」

　と和尚様は、おっしゃったとさ。


〜武蔵野さん

＞『どうにかこうにか、入ったはいいのですが
＞どうやって出たらいいのかわかりません。
＞苦しい、おぼれるー。』

●んなこと言っていると、

「そら、わしがつまみ出してやる！」って、

鼻を思いっきり、つままれてしまいますよ（笑）。



〜shioさん

＞弟子「はい、私の法悦が入っております。
＞煎茶がまるで玉露の味わいに…、
＞老師の茶碗にも入れておきましたから、どうぞ一口(^^)」

●うぁー、イヤミっぽ。

つーより、
やはり、自分の「迷いそれ自体」をまっすぐに見詰めて、
それをさらに、「もて遊べている」何人かの人の
答えとくらべると、
これだけヒントが出てて、今更、何を言うか、
という感じかな。

さんたさんのところでは、
「ヒントを元に組みたてた」って言ってましたけど、
そこが、やはり、一番駄目な点と思う。
問答自体を、もっとキレイな目で見ないと。


◆ちなみに、私が最初に出した答えは、
ある意味では、この答えによく似ている。
でも、こんな歯の浮くようなことは、
私には、とても言えませんでぇす。


■///そんなことより、皆さん、
そろそろ、
「トイレの撥ねかえり」の「普通の答え」の方は、どうです？？

＞弟子「師匠、そこの茶柱見えませんでした？
＞せめてもの恩返しのつもりで、師匠の茶碗の中で立ち泳ぎしてたのに。あーあ〜」

＞ちょっと、笑えないかな？

>「猫娘」、鋭い突っ込みありがとうございます。

●やはり、ちょっと中だるみですね。
でも、ちょっと解答全体についてコメントします。

笑いを生み出す心構えとは別に、最初にまず、
禅問答の注意点として、
「自分の思考プロセスによく注意する」という事を書きました。

何人かの人は、その事がまったく留守になっています。
たとえば、
問いがそこにあるとき、または誰かにつきつけられたとき、
問いを組みたててイメージするのは、
あくまでも自分のイメージです。

この場合には、実際に寺の現場にいるわけではないので、
どんな茶碗か、どんな老師か、どんな寺か、
どんな弟子か、
それらは、皆さんの頭の中で、「作られる」のです。

■ここで問いは、「茶碗の茶湯の中に入れ」と言うのですが、
一部を除いて、かなり多くの人が、
入る自分と肉体を同一視、同一化しています。
自分というのが肉体だという囚われともいえます。

その結果、茶碗じゃ、はいれないとか、
この肉体を小さくするとか、そういう発想になってしまうのです。
すべて、これらは固定観念にすぎません。

質問の中に出てくるのは、
茶湯の入った茶碗、
入れ、という老師、
それを言われた弟子
しばらくしてから答えた弟子、、、

これだけがあり、一体何が入るのか
と言う事は、どこにも書いてないのです。

この際、野狐のくだりは、無視していいです。
老師がそう言わなくても、弟子が自分から答えたでもいいのです。


このように、なんとかして、
弟子の体を、茶碗の中に、ねじ込もうとするためのような答えが
いくつもありましたし、また別の人達は、
最初から出来ないこと、と決めつけてしまっていたりします。

肉体を茶碗の中に入れることは出来ません。
最初から、肉体の次元では、
あり得ない不条理なことを言っているのですから。

ですから、入れるものは、弟子の何にするかに、
その人のセンスが出るわけです。

老師にむかって、歯向かったり、
老師の方こそ、〜〜〜しろよ、というのは、
全部、ただ「逃げ足」ですね。

あとは、最初に言ったように、
悟ったふりをするよりも、自分の迷いをありのままに見ることです。

もしも、その手法でなければ、すっかり悟っている弟子という前提で、
Ｚさんのように、もっともっとイキな応酬の方法があると思いますよ。

■とにかく、禅問答が、たったここ数日で、
ただの遊びになっては、最初の「すべてを捨てよ」の問答で
経験した事が生かされません。

問答とは、問いの答えをひねり出す前に、
まずは、問いによって動く自分の思考パターンに向い合うことなのです。
抜け道は、その自分で作ってしまう罠の中こそにありますから。

＞ここ（茶碗）から出ていきたくて、

＞老師の下で参禅したんですけどねぇ…

＞また、戻らにゃなりませんか？


●おうーし。合格点！。　２人目、あがり〜。

どうして、合格なのか、見ている人が自分で
考えてください。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊

ところで、余談ですが、
だいぶ昔の話ですが、ある禅寺のクソ坊主が、
そこの弟子に、こんな事をいったことがあった。
（その弟子当人から聞いた実話よ）

　梅干を干した板を持って歩いていたら、
　クソ坊主にいきなり、
　「おい、その梅干、いくつある？」と問いをしかけられた。

　まー、いっぱいあって、そりゃ、一目じゃ数えられませんわな。

　その弟子は、絶句しちまったというか、
　いまさらながら、あんまりアホらしいので、取り合わなかったらしい。

その寺だったら、まー、
「見ての通りですが」とか、
黙って、「これだけ」と、その板でも差し出せば正答だろうが、
ひねりゼロというか、脳みそ、腐ってるね〜。

なんでもかんでも、
「これはこれ、それはそれ、あれはあれ、これこのまま」で通るほど、
禅という竹林の深さは、甘くないからね。


まー、禅問答というものを、
固定的な思考を前後断裁するためのショックとしか考えていないような
そういう家風らしいので、そんな風になってしまうわけです。


●まっ、「お上品な僧侶」になりたければ、

梅干の数を尋ねられたら、

　　　　
「ぴったり、私の迷いの数だけあります」とか言って、

スキ見せたら、後から飛び蹴りでも、食らわせておけばいいのですよ。
そんなクソ坊主は。


んで、「下品な僧侶」になりたければ、私のように、


「てめぇーの、その減らず口の数ほどだ」とか言えばいいし。


・・・ということで、
以上の余談は、なぜ、東琴さんのが正解かのヒントです。


　　　　　　　　　　　　　■

> 今、出てまいりました。
> 入ったままでは、口がきけませんから。


●まー、いいんでないかな。

東琴さんのように、問いの本質を見ぬいている、とは言えないけど、
「落語のオチ」としての「ひねり」は、ものすごくいいです。

「おあとがよろしいようで」、と終われるオチですね。

●これだと、茶碗に入ったら、黙して、
しゃべるためには茶碗から出なければならない、
ということで、
老師とは、永久に「引き分け」ですね。

落語のオチの良さという意味では、
いままで一番いいかも。８０点です。
ひねりにひねって、出たいい解答ですね。努力賞です。

「笑点」だと、クールな、らくたろうさんが、つけそうなオチですね。

　　　　　　　　　　　　　■

■これ、ルナさんのところからの転載です。


＞お茶碗の問題、思い付かないぃぃぃ。。。

＞昨日、妹（こざる）に、問題を話したら、始めの答えは、


＞こざる「ハイ。って言って、入る。」でした。

＞「え？？なんで入れんの？？」って聞いたら、

＞こざる「えっっっっ！？なんで入られへんの？」って真顔で聞くんです。

●あはははは。


＞で、私が「だって、こんな小さいお茶碗にどうやって入れんのよぉ？？」
＞って、手で大きさを示したら、

＞こざる「あれっっ！？私、大きいの？」って言いました。
＞で「私、てっきり『目玉オヤジ』のサイズかと思い込んでいた」って
＞言いました。

＞何を考えているのか、さっぱり分かりません。

●きっと、「さっぱり」と考えているのですよ。

＞その後、普通サイズに戻ったこざるは、逃げの答えを書いて、
＞帰っていきました。。。(^^;

●こりゃ、おかしい。（爆）こりゃおかしい。
この最後のルナさんのコメントも、いい味だしてるよ〜〜〜ん。


でね、
考えようによっては、
視点によっては、これもある意味でいいんだけどね。

実際、こういうのしか受けつけないアホ寺もあるんだよ。

なんでも、すぐ、迷わず言われた通りにして、
迷いがないところを良しとするという、
そういう、「脳たりん寺」もね。（どことは言わないけど）。

そんなことしてたら、弟子がカルトロボットになっちまいますぜ。
よくある、しごき研修セミナーじゃないんだから。

●にしても、それとは別の話として、
こざるさんって、「ある一面」では、
ルナさんより上手かも（笑）

少なくとも、多くの人がすぐ思うような、
「そんなの入れない！」という思考が全く動かないのですから。
その分、「入れる」という思考は動いちゃったのだけどね。

でも、とにかく、こざるさんのエピソードには、笑えたです。

●いや、どっかで、こういう人、見たことあるな〜と思っていたら、

そうそう、そうそう、

こざるさんの、これって、西村知美そのものじゃん。

絶賛の天然ボケです。

・・・まっ、このあたりで、第２弾も、
「おひらき」にしますか。もう、十分でしょう。
それこそ、いい按配にしておかないと、茶も、渋くなるんで。


皆さん、それなりに、遊んだりできたはずですし、
中でも、うまく自分を追い詰められた人は、
もしかすると、何か得るものがあったかもしれないので。

●だいたい、禅問答なんてものは、
日常生活では、絶対に出会うものではない。

しかし、逆に言うなら、
いつもの、日常生活のセンスのすべてがそこに現れる面もあります。


■今回は、たぶん、竹の間のふたつの
「解答集」を、今一度、よく見ると、
ご自分の答えや、他人の答えの中に、
その人のこざかしい知識ではなく、
「その人の在り方そのもの」が、如実に表れているのが、
わかるかもしれません。


■前にも言いましたが、
禅問答（といっても、うまく目的をもって構成された場合のみですが）が、
本当にあらわにするのは、
その人の思考の限界点、または人によっては、
思考を超越する臨界点なのですから。

そこが、クイズや性格判断とは、全く違うところなのですね。


●にしても、やはり、皆さん、クイズ好きなのかも。
クイズというのは、ときには、エゴや自尊心や競争心が刺激されたり、
時には、チャレンジ精神が刺激されたり。

でも、禅問答は、そのプロセスが、
一般の数学みたいに、正解か不正解という２分でなくて、
むしろ、お習字みたいかな。

ほら、習字って、先生が、「朱墨で」、字をなぞって
生徒の字の上に書いたりするじゃないですか。

なんだか、今回は、私は、朱墨を持って、
みなさんの習字に、丸とか、訂正をいれている気分でした。

まっ、そういう私自身の解答ってのは、
のっけなら目だったかもしれないけど、
ここまで、いろんな答えが出つくしたあとだと、
けっこう、くすんでしまうな（トホホ）。

●うん。たぶん、出来としては、
竹の間の「東琴」さんや「Ｚ」さんの方が、ずっと上だと思うな。

まっ、そのうち書きますけど。
それを読んで、悟りではなく、「迷い」に対する姿勢として、
何が違うのかとか、今一度確認してみてください。


■問答は、続けたい人は、問答、つづけていいですよ。
また、拾って、竹の間の解答集にいれるかもしれませんし、
あるいは、もうやめるかもしれませんけど。

今日も、昼間、盛りあがりましたので、
仕事から帰った人は、これからでしょうから、
明日の朝あたりで、打ちきりとしましょうかね。
そのときに、私の最初の解答も、書きます。

今、なんか、新しい違う解答でも、ひねりだそうかな、
とか、思いはじめているのですけどね（笑）。

　　　　　　　　　　　■

★★★
ところで、私は、
＞＞東琴さんとＺさんの解答に出会えただけで、もう満足です。

今回の第２弾は、これで十分だと思います。

それにしても、東琴さんのと、Ｚさんのが、視点が正反対だったのは、
面白かったですね。

東琴さんは、茶碗の中を「苦悩（迷い）」と位置づけ、
Ｚさんは、茶碗の中を「法悦（悟り）」と位置づけているから。

二人とも、茶碗に、全く逆の位置付けをしているのに、
老師の扱い方においては、上品で、そつがない。

いやー、ええもん見せてもらった。

でもね、
もしもＺさんが、最初の解答を、
私が言ったように、

「老師、あんたのせいで、あともう少しで茶碗に落ちるとこだった！」
とか書いたら、

私はおろか、東琴さんをも、ぶっちぎって、１２０点だったんですよ（笑）。

でも、あー、愉快。楽しかったです。

お二人とも、本当に、ありがとうございました。


　　　　この問答、二人のおかげで、成仏できましたから。

　　　　　　　　　　　　　　　■

★★★
それと、えーっと、ｍａｔｔｓｕｎｎさんの、

＞「鬼太郎！　猫娘が来ておるぞ！」

これ、私、すっごい、スキですわ。

だってさ、
茶碗に入った、目玉のオヤジでしょ。

しかも、人を惑わす猫娘（問い）がやってきたぞ、気をつけろ！
なんていう意味に、深読みしてとったら、
あの「臨済緑」とかにも、掲載できそうだもんな。


■それと、もうひとつ。「しょう」さんの、

> 今、出てまいりました。
> 入ったままでは、口がきけませんから。


これもいいな〜〜。

落語家の、春風亭りゅうしょう　さんが、
あのもごもごした口調で、落語のオチでやったら、
さぞかし、いい落語だろうな。と私は思った。

　　　　　　　　　　　　　　●

　　　↑なんつーたりして。

■まー、前回も、今回も、ヒントだらけの、解説だらけでしたが、
これ、実際の寺だったら、
ノーヒント、しかも、「独参」といって、
方丈（師の部屋）には、一人で入って師と対面するのですから、
他の僧の解答例なんか、わからないのですよ。


そういう意味では、それに比べたら、
竹の間の禅問答などは、まるっきり遊びみたいなものです。

しかし、「真面目に遊び　　遊びに真面目」、だったからこそ、
形骸化した現代の禅寺では味わえない、また別の料理を食べていただけたかも
しれません。


■さて、ずーっと、前に、竹の間で、
「巨人の星」の大リーグボール３種類と、悟りについて
話をしたことがありましたね。
（ｂｖ氏、これいつの投稿でしたっけ？。自分で検索しろってか・・）

>> はいはい、ちょっと検索したら出てきました。
>> これです。↓

http://www.mumyouan.com/k/mtu.cgi?fn=1465


■その中で、主人公の星が禅寺に座禅に行く話がありました。

最初は何度も警策（棒）で打たれるのですが、
それが、ある時を境に、全く打たれなくなります。

それを見た老師が、言いました（原作どおりのセリフではないですが）。


老師

「打たれまい、打たれまいとするから、打たれまいとして、余計に打たれる。

　そうではなく、打たれてけっこう、

　いや、もう一歩進んで、打ってもらおう。

　そのように坐れば、おのずと姿勢が整い・・・・」

ここまで聞いた星は、もう老師の言葉なんか、聞いてなくて、
「お約束」の炎が、目の中でメラメラと燃えて、
「大リーグボール１号」が誕生しました。


■これを今回の問答におきかえれば、

迷うまい、迷うまい、とすれば、余計に迷う。

そうではなく、迷ってけっこう、

いや、もう一歩進んで、もっと迷わせてもらおう、の心なのです。

そうすると、

＞「茶碗の茶の湯の中に入ってみろ」
と言われ、１分ほど沈黙して、「なんだ出来んのか？」と言われた僧は、
こう言ったのでした。


僧「いえ、失礼して、しばらく老師の茶湯に入っておりました。」


老師「どういう事かね？」


僧「お手元の茶湯をごらんください。

　　私の迷いで、しこたま、濁っておるでしょ」


老師は、その茶を飲み干すと、

「ちぇっ。
ほんとだぁ、ほんとだぁ。まずいわ、まずいわ」

と言って、部屋を出ていってしまった。・・・てな蛇足のオチでしょうか。



■問答に、自分が「迷わされてゆく事それ自体」を、
ネタの中に包み込める視点が必要なのです。

解答の出来としては、他の人のほうがいいですね。
ということで、

　　　　　　栄えある　受賞者　の発表です。


「ダルマさんが転んだ賞」

　　　★Ｚさん
　　　★東琴さん

「かくれんぼ賞」

　　　★しょうさん

「鬼ごっこ賞」

　　　★ｍａｔｔｓｕｎｎさん


そして特別賞として
「缶蹴り賞」・・・またの名を「西村知美賞」

　　　★こざるさん


　　　　　以上の５名様です。景品はありません（笑）。


★★★★★

それでは、もう用済みの「老師」には、キレイさっぱり消えてもらうために、
最後は、こういう話で、しめくくりましょう。



　　　　　座頭市　【禅門街道　あばれ旅】


ある新月の晩のこと、
とある禅寺に盲目の旅人がやってきた。

名を「座頭の市」といふ。

茶を飲むあんまに老師はこう言った。

老師「外を、ごらんなさい。
　　　だいぶ、夜も、ふけたようじゃのう。

　　　このあたりは暗くなると、野狐が出るようじゃから、
　　　あんまさんも、狐に化かされんよう、気をつけなされや」


座頭市「和尚さんも、人が悪い。

　　　　めくらをからかっちゃ、いけやせんね。

　　　　めくらは、いつだって、真っ暗闇でございますよったら。

　　　　だから、あたしなんかは、

　　　　毎日、狐に化されっぱなしのような、もんですわ」


・・・ところで、この老師は、姿は僧侶の袈裟を着ているものの、
その正体は、座頭市の命を狙う、賞金稼ぎの一人であった。

老師は、座頭市に禅問答をしかけ、
市がその問いに悩んでしまうその瞬間に、
市を斬るという作戦に出たのだった。

・・・老師は、後ろ手に隠した刀のツバに、左手の親指をかけた。

そして、座頭市に、向かってこう言った。


「あんまさんや。あんた、

　狐に化かされとうなかったら、

　その茶の湯の中に、入ってみなされや」


その刹那！

　　　　市は、つむじ風のように居合を抜くと、

　　　　老師の首を撥ねた。

　　　　生首が、畳の上を転がる音・・・


　　　　・・・その音がぴたりと止まると、


　　　　座頭市は、静かに、つぶやいた。





　　　　　「老師さん。　あんたが　　先に抜いたんだよ・・・」


　　　　　　　　　　　　　　　　　〜　終　〜